ある日、帰ろうとすると
ワニ先輩に呼び止められた。
「正社員になれるといいね」
私は自信がなかった。
自信がないから、「難しいかもしれません~」といって、自分でハードルを下げておいた。
大学時代も、正社員として雇用されなかったことで、うまくいっている人を妬み、
誘ってくれた卒業旅行も断り、
逃げるように去った私。
プライドが高かった。
ワニ先輩は、
「正社員になれたらウナギをご馳走するよ」
と言った。
私は、「無理だと思ってるからそんな約束をしてくるのか」
と、ひねくれた思考に陥った。
その数週間後、
次の年に正社員として採用されることが決まった。
2014年、10月のことだった。
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