うまく就職が決まらない私は友達から距離を置き、
ひっそりと生活するようになった。
こんな惨めな自分は、車にはねられていなくなった方がマシだと思うようになり(かなりやばい)、
夜な夜な森の中の人気のない道を徘徊するようになった。
ウォーキングをしていると心が落ち着いた。
就職できない私はただの残念な人だが、車に跳ねられる、
あるいは不審者に殺されれば、
多少は「かわいそうな人」として
人々の記憶に残るのではないかと思っていた。
(それはない)
大変不謹慎な考えだが、
就職できないということは、それほど学生の心を傷つけるというものである。
私が受けた就職試験は筆記試験と個人面接、集団討論があった。
一次試験は何なくパスした。
筆記試験は勉強すればどうにでもなるし、
個人面接なんてそれなりに取り繕う技術があればどうということなかった。
問題は二次試験である。
専門的な内容の個人面接に、集団討論。
完敗だった。
実践的な内容を問われ、しどろもどろになり、
集団討論では協調性も積極性も何一つ発揮することができなかった。
面接で落とされると、人格まで否定された気になる。
夜のウォーキングにとどまらず、早朝も外に出るようになった。
轢死するどころか、
4㎏痩せて、きれいになったと言われるようになった。
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